SIMフリー(mvno)の通話 料金や通話定額プランを知ろう

 

 

 

月々の携帯料金を安く抑えられるmvnoですが、音声通話を多くする人だと、キャリアよりもお金がかかってしまうと言われています。

 

mvnoの音声通話は30秒あたり20円という金額でほぼ横並びになっていて、決して安いとは言えない金額です。また、キャリアにはある通話定額や、かけ放題のプランなどはこれまで充実していなかったというのも事実です。

 

しかし、この弱点に対して次第に各企業が対策を講じ始めています。

 

ここでは、代表的な音声通話の割引プランや通話定額プランのほか、利用方法などを細かく解説していきます。

 

格安SIMは通話が多い人には不向きです。
もしあなたが仕事で通話をよくするのであればキャリアのかけ放題のほうが断然にお得です。

 

目次

 

  • SIMフリー(mvno)音声通話の料金 定額のかけ放題はあるの?
  • 専用アプリを入れるとどうして通話料金が安くなるの?
  • 代表的な通話アプリ3つを比較! 自分に合ったアプリを探そう
  • もうひとつの割引方法 IP電話とは?
  • 音声通話専用ガラケーとの2台持ちも有効な選択肢

 

SIMフリー(mvno)音声通話の料金 定額のかけ放題はあるの?

 

キャリアの場合、窓口で申し込んだり、ネットで手続をしたりすれば通話定額や割引が適用されます。

 

一方、一般的なmvnoの場合、新たにアプリを入れて登録をするなど、少し手順を踏まなければいけません。

 

それに定額ではありますが、一定の条件があります。

 

アプリを入れずに申し込みだけで通話定額が利用できるmvno事業者はごく少数。代表的な会社2社を以下に紹介します。

 

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月々30分の定額と60分の国内通話定額プランがあります。「通話定額30」は840円(税抜)、「通話定額60」は1,680円(税抜)となっています。

 

DTI SIM

 

5分以内の国内通話ならば何回でもかけ放題というプランが780円で提供されています。

 

家族同士の通話が無料の会社はあるの?

 

キャリアの場合、「家族割」などといった名称の割引があります。

 

サービスの内容は各社ほぼ横並びで、家族向けの割引に加入することで、月々の料金が安くなることに加え、家族同士の通話料が24時間無料になるというメリットがあります。

 

一方、mvnoには家族間の通話が無料になるものはありません。

 

唯一の例外はTSUTAYAが運営しているmvno「TONE」です。
この会社は「加入者同士の通話が無料」となっているので、家族同士で持てば、通話料を無料にすることが可能です。

 

ただし「TONE」は、通常の音声通話ではなく「IP電話」という形で通話を行います。
IP電話については下で詳しく解説しますが、電話番号が050のものに変わってしまったり、通話品質が安定しないなどのデメリットがあります。

 

家族で長時間通話をしている人がmvnoへの移行を考えているのならば、現状では2台持ちをするのがもっともよい選択肢となります。

 

 

専用アプリを入れるとどうして通話料金が安くなるの?

 

一般的にmvno業者が音声通話の割引として提供しているサービスを受けるためには、専用のアプリを入れなければいけません。では、なぜアプリを入れる必要があるのでしょうか?

 

まずmvno業者というのは、おもにdocomoから回線を借りて運営されていますが、回線を借りる際に、安い音声通話ができないような形で貸し出されています。

 

各事業者が30秒20円程度という横並び料金になってしまっているのは、docomo側に支払わなければいけない金額との兼ね合い上、仕方がない金額ということだと考えられます。

 

実はdocomoに接続料を支払わない形で音声通話を行うことも可能なのですが、そのためには少し面倒なことをしなければいけません。

 

それは、電話番号の前に特定の番号を打ち込むことです。

 

例えば「090-1234-xxxx」に電話をかけるとします。このとき、電話番号の前に「0037-68」と追加すると、docomoではなく「楽天コミュニケーションズ」のネットワークが使われることになり、docomoよりも通話料が安くなります。

 

このように特定の番号を頭につけることを「プレフィックス方式」と呼びます。

 

しかし、毎回こうした番号を打ち込むのは大変です。
そこで、アプリを使えば、通話時に自動でプレフィックス番号が追加されるようにすることで、ユーザーには意識させず安い接続先経由で電話をさせるようにしています。これが通話アプリの役割なのです。

 

ですから、アプリを使わなくても毎回番号を打ち込みさえすれば、割引は受けられるのです。また、ここでは、楽天コミュニケーションズのケースを紹介しましたが、ほかにも安い接続先があります。

 

現在リリースされている格安通話アプリは、基本的にプレフィックス方式で割引を実現させていると考えて問題はないでしょう。

 

 

 

通話品質に問題はない?

 

前述の通り、プレフィックス方式で電話をかけた場合、docomo以外の回線を使って通話を行います。

 

docomo以外の会社だと通話品質が劣るのではないかと考えている人もいますが、これを心配する必要はまったくありません。

 

通常の音声回線を使用するので、品質はクリア。もちろんつながりにくいということもなく、キャリアの通話とまったく同じクオリティで使用できると考えてください。

 

楽天でんわの特徴

 

楽天でんわ最大の特徴は、楽天モバイル加入者向けの専門オプション「5分かけ放題」が あること。月額850円なので、短い通話を何度も繰り返す人には最適。
また、アプリを使って通話すれば、通話料100円につき楽天ポイントが1ポイント貯まることも特徴です。

 

BIGLOBEでんわの特徴

 

国内通話料1,200円分(最大60分)が650円で利用できる「通話パック60」がこのアプリの最大の特徴。60分に限ってですが通話料が約10.8円になるというのは大きな割引です。

 

また、こちらのアプリはBIGLOBE LTE・3G音声サービスの加入者のみが利用できるという点も特徴と言えるでしょう。

 

DMMトークの特徴

 

上の表の通り、楽天やBIGLOBEと比べて料金やサービスなどで大きな違いはありません。
ただ、こちらはアプリ自体の使い勝手がよいと評判。ほかのアプリとは異なり、入会手続きなどもすべてアプリで完結させられる点などが便利と評価を得ています。

 

代表的な通話アプリ3つを比較! 自分に合ったアプリを探そう

 

プレフィックス方式の通話アプリは多数あるのですが、ここでは3社を抜粋して比較します。

  初期費用 月額基本料 国内通話 国際通話 定額オプション
楽天でんわ 0 0 10/30

(税別)

10/30

(非課税)

楽天モバイル契約者に限り、

月額850円で5分かけ放題オプションあり

BIGLOBEでんわ 0 0 10/30

(不課税)

20/30

(不課税)

最大60分の国内通話が月額650円(不課税)

で利用できる「通話パック60」プランあり

DMMトーク 0 0 10/30

(税別)

10/30

(非課税)

なし
          ※課税表記は公式サイトに準拠

 

上記3社のうち、BIGLOBEでんわのみ、BIGLOBE SIM契約者限定のサービスとなっています。

 

ここで紹介していない通話アプリのなかにも、同様に契約者しか使えないというアプリはいくつかあります。

 

一方で、楽天やDMMの場合はアプリさえ入れれば、どこのmvno業者であっても使うことができます。

 

楽天でんわのように、楽天モバイル加入者のみ定額プランに申し込めるなどの差別化はありますが、こうした定額プランを使わなければ、どこのmvnoに契約していても通話料割引の恩恵を受けられるというわけです。

 

もうひとつの割引方法 IP電話とは?

 

プレフィックス方式で通話料を抑える方式とは別の方法で通話料を削減しているmvnoもあります。

 

その代表がTSUTAYAが運営する「TONE」でしょう。この会社では、IP電話という方式を使うことによって、通話料を大きく削減しています。

 

IP電話とは、電話回線を使わずインターネット回線を使って音声通話を行う方式の電話のことです。

 

TONEの通話料は、

  • TONEのIP電話同士ならば無料
  • 国内の固定電話相手ならば3分13円(税抜)
  • 国内の携帯・PHS相手で1分21円(税抜)
  • アメリカへの国際通話が3分7.5円

と、プレフィックス方式よりも大幅に安い価格で電話ができます。

 

しかし、残念ながらデメリットもあります。以下、大きなものを2つ解説します。

 

090や080の電話番号が使えなくなる

 

IP電話はそのシステム上、新たに050から始まる電話番号を取得しなければいけま せん。
そのため、これまでに使っていた090や080など番号が使えなくなるというデメリットがあります。

 

TONEの場合、「090音声オプション」というものを付ければ090や080などの番号からナンバーポータビリティを行うことも可能ですが、その場合、月額料金がプラス953円(税抜)かかる上、090発信の通話料金はほかのmvnoとほぼ変わらず30秒18円という設定になっています。

 

通話品質が安定していない

 

インターネット回線を使うため、音声回線に比べると音質が劣るのが実情です。

 

特に回線混雑時などはプツプツと切れたり、「サーッ」というホワイトノイズが聞 こえたりしてしまいます。

 

以上のデメリットが問題にならないのであれば、IIP電話を使うというのは大きく通話料を削減できる選択と言えます。

 

IP電話はTONE以外のmvnoでも使用可能で、有名どころでは「050 Plus」というIP電話アプリを入れれば使えるようになります。mvnoのOCN モバイル ONEも公式サイトで050 Plusを紹介して、使用を推奨しています。

 

050 Plusは、月々の基本料が324円かかりますが、加入電話への通話が3分8.64円、国内の携帯電話へは1分17.2円と、やはり相当安く抑えることができます。

 

音声通話専用ガラケーとの2台持ちも有効な選択肢

 

ここまで、mvnoで音声通話をするときの割引について、プレフィックス方式とIP電話のふたつを紹介しました。
しかし、一長一短と感じてしまう人は多いでしょう。

 

プレフィックス方式の場合、音声通話回線を使えたり、電話番号をそのまま使えたりするメリットはあるものの、30秒10円などと決してそこまで安くはありません。さらにキャリアでは一般的な家族間無料通話や、24時間の通話し放題オプションなどもありません。

 

一方、IP電話の場合は価格は安いものの電話番号が050になることや、通話品質が安定しないことが問題になる人は多いと思います。

 

これらのことから考えると、電話を重視する人の場合は、キャリアの契約で通話を行うほうがよい選択と言えるでしょう。

 

しかし、データ通信もキャリアのスマホで行うとなると、やはり月々の代金は大きくかさみます。

 

そのため、音声通話を重視したキャリア契約のガラケーと、データ通信専用契約のmvnoスマホの2台持ちというのが、番号はそのままで通話品質も高く、そして月々の料金は格安という、もっとも大きなリターンを得られる方法と言えるでしょう。

 

結論

 

キャリアでは通信のプランは選択肢が少なく料金を節約するにも微々たるものです。その通信の部分を多彩なプランを選択することで節約を行うことが出来るのが格安SIMです。